米ニューヨークに本部を置くブランドコンサルティング会社インターブランドは、現地時間の3月19日、『Best Retail Brands 2013』を発表している。
『Best Retail Brands 2013』は、米国、日本、韓国、中国、東南アジア、豪州、英国、フランス、ドイツ、カナダ、メキシコの各市場における小売業ブランドを、“ブランドの価値”で評価して、ランク付けしたというもの。
米国1位「ウォルマート」の価値1,400億ドル!
同ランキングによると、米国では、『ウォルマート』が、5年連続でトップとなった。ブランド価値は、前年より1%上昇して、1,400億ドル。
その他の市場をみると、日本では『ユニクロ』、オーストラリアの場合は『ウールワース』、英国では『テスコ』、フランスになると『カルフール』、ドイツは『ALDI』などの企業が、それぞれの地域において、最上位にランクされている。
「海外進出」なければ「グローバルブランド」もなし?
日本の企業に注目してみると、1位の『ユニクロ』に続いて、『ローソン』や『ファミリーマート』のコンビニチェーンが上位を占めた。これらの企業は、“海外出店”への取り組みを強めているといった共通の特徴を持っており、国内リテール企業のなかでは「グローバルブランド」としてのプレゼンスを高めていることが評価された結果とみる向きもあるようだ。
ちなみに、『Amazon.com』を代表とする、ネット上の店舗いわゆる“オンラインストア”の『ASOS(英国10位)』など、オンラインのリテールブランドが、“ブランド自体の価値”を高めている傾向が明確になる一方、『B&Q(英国11位)』、『The Body Shop(英国14位)』、『Lululemon Athletica(カナダ1位)』などの、“店舗におけるブランド体験”を強化しながら、ブランドカルチャーを活性化させている企業も目立つ結果となっているようだ。
かつては小売業の代表格であった百貨店の名前が上位に見当たらないのはさびしい限りだが、日本企業の特長でもある「おもてなし」とは、ちょっと毛色の異なる『ユニクロ』が、日本の小売業におけるブランド価値の最上位となった今回のランキング結果をみるにつけ、“世界基準”が求めるものと“国内基準”が求めるものとの格差を、改めて目の前に突き付けられたような衝撃を受けてしまう。
Interbrandリリース